2014/02/14

アグリゲーター

芝沼俊一、瀬川明秀『アグリゲーター』を読んだ。5年後に主役になる働き方。今後は2社以上で仕事をするといった組織の枠組みにとらわれずに、「自由に活躍できる人材」が登場する。彼らを「アグリゲーター」と呼ぶ。満足度★★★★★。

芝沼俊一、瀬川明秀『アグリゲーター

テーマは「企業変革」と「人材育成」を同時に解決する。キーワードがタイトルの「アグリゲーター」。「アグリゲーター」とは、アグリゲートする(集める)能力を持っている個人という意味。アグリゲートとは、「短期間に社内外の多様な能力を集め・掛け合わせて、徹底的に差別化した商品・サービスを市場に負けないスピードで作り上げるやり方」のこと。

とても興味深い内容で、面白かった。『ウィキノミクス』で書かれる「マスコラボレーション」を意識して、日々の研究開発や売り込みの仕事をしているが、個人の働き方としては、この「アグリゲーター」の話がとてもしっくりきた。「そうそう、まさにコレだよ」という感じ。藤原和博『つなげる力』という感銘を受けた本の内容に近い気もした。

「20世紀の工業化社会」から「21世紀の知識社会」の変化に対して、「個人の働き方」が変わる。まさに、その「変化点、過渡期」なのが現在だと思われる。「アグリゲーター」を意識しながら、日々の仕事(ビジネス)をして行こう。5年後、10年後に振り返ったときに、この「変化点、過渡期」の意味するところを実感できるのだろう。組織や、もっと広く社会の中で、新しい職種「アグリゲーター」という役割を果たすことで、個人としての「付加価値の寄与⇒差別化」ができる予感がする。

【語録】

・ビジネスの世界では、戦う時間が限られている。手持ちのリソースも限られている。この制約条件の中で勝つ方法には2つある。1つは「アウトソーシング」。戦える事業に資源を集中し、競争力のない部分を外注していくことだ。そして、もう一つが「アグリゲート」(集める)である。ゴールを達成するため、必要に応じて企業内外から貪欲にリソースをかき集めてきて、一気に達成するやり方である。

(芝沼俊一、瀬川明秀『アグリゲーター』)

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