2015/02/15

雅叙苑

「観光」とは何か?「地域の素材」を観光資源に変えろ!「田舎の日常」こそが観光資源だ。

カンブリア宮殿の今回のゲストは、雅叙苑観光の田島健夫社長。鹿児島の霧島で、究極の絶景温泉宿「天空の森」と、古民家を移築し「忘れの里雅叙苑」を経営。「自然と地域性」にこだわった高級旅館。観光業の常識を打ち破る独自戦略、奇跡のオンリーワン。

これからの観光業界だけでなく、日本のサービス業がが目指すべき「アイデア」がたくさん詰まった内容で、とても面白かった。霧島の大自然の中で、「感動」や「驚き」が沢山詰まっている温泉宿。もう一度観たい。そして、死ぬまでこの究極の宿を体験してみたい。自分も「エネルギー」関係のメーカーの仕事だけでなく、雅叙苑のような「地域のオリジナル」にこだわった、「食・宿・観光」のビジネスにも関わってみたくなった。

今、脚光をあびている経営者は、20年も30年も前から、試行錯誤しながら、独自戦略をすすめている。短期にできる「コピー商品、コピーサービス」と違い、「オリジナル」は中長期の時間軸が必要と、カンブリア宮殿に登場する経営の皆さんのストーリーを色々と聞いて思った。インスタントなコピー商品に対して、「オリジナル」はマッサンのウイスキーみたいな「熟成」だな。



【語録】

・日本の場合は、観光産業はコピー産業。観光はオリジナルなはずなのに。何かいいものがあると、それを持ってきて真似する。

・風景や食材や土地の文化、地域にある素材を磨きあげ、他にない「オンリーワン」を作り上げる。それが田島流。

・「お客さんによって、求めるサービスは違う」と気づいた。都会の人が求めるのは「ふるさとの風景」。観光は「娯楽」ではない。観光は「地域文化産業」だ。


・「街の匂い」や「食べ物の味」という、器官を通じて観ることが「観光」ということではないか。そういう意味では「ショーウィンドウ」。私達は、日本の、あるいは鹿児島のショーウィンドウにならなければならない。

・これが「観光」。実に簡単な話だけど、大学や専門学校で配膳の仕方とかを教えても、「観光」と「地域」の関わりや、「観光の定義」の教育ができていない。

・ただ、絶対素晴らしい観光が日本には芽生えていくと思う。「素材」はあるが、その「素材」を「資源」にしていく脚本が書けないだけ。僕は当たり前の事を当たり前にやっているだけ。

・「ルレ・エ・シャトー」(地域の魅力を独自の個性で伝える一流ホテル・レストランの会員組織)。世界的権威。世界に唯一無二とい意味。世界に誇れるという証明。日本の会員は15施設のみ。そのメンバーとして雅叙苑(がじょえん)が選ばれた。

(田島健夫社長/雅叙苑観光/カンブリア宮殿)



忘れの里雅叙苑

【ルレ・エ・シャトーとは】

1954年にフランスで誕生した「ルレ・エ・シャトー」は、世界的権威を誇るホテルとレストランの会員組織。ルレ・エ・シャトーは創業当時より、「5C」で表される基準による厳格な審査をクリアしたホテルとレストランのみに加盟を認めてきた。選択基準となる5Cとは、「Courtesy (心のこもったおもてなし)、Charm (洗練された魅力あるスペース)、Character (特色や個性あるスタイル)、Calm (落ち着きやリラックスできる場所)、Cuisine (質の高い料理)」で、この5つの要素がすべて満たされていなければならず、「すべてにおいて本物である」ことが求められる。


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